昨今、都市公園においてはニーズの多様化や高度化への期待が高まるとともに、指定管理者制度等により公園の管理運営業務に幅広い団体 が参加するなど管理運営を円滑かつ効果的に推進するマネージメント能力を備えた人材の養成が喫緊の課題となっております。
こうしたニーズに応えられる一定水準の知識、技術、能力を持つ公園管理運営士認定試験(平成18年度から実施)に合格し、登録した人材が公園管理運営士です。
これまでに約2,400名(令和5年現在)が公園管理運営士として登録されております。
公園管理運営士は指定管理者選考の場面で評価されたり、自治体の管理運営委託業務等の配置予定技術者の要件として認められるなど徐々にその存在感を増しつつある資格です。また、最近では公園の管理運営を行う法人が人材を採用する際の条件とする等資格保有者の活躍の場も増えてきました。
平成20年に日本公園緑地協会が行った全国の都道府県、一定規模以上の都市154箇所の自治体担当者のアンケート(回答率23%)調査では、60%以上の担当者に「公園管理運営士を指定管理者の選考の参考にすると思う」と回答をいただいております。
【資格名称】
公園管理運営士(Qualified Park Administrator)略称QPA 【試験実施・認定機関】 一般社団法人 日本公園緑地協会 【公園管理運営士の職能】 ①職能対象:現場の実務責任者レベル 公園管理運営業務は、一般に常設の現場管理組織において執行されています。 ②職能領域:一体的、総括的能力 公園管理運営は、幅広い領域を総合化し統括的に計画・実行されること、また現場の実務責任者として機能するためには、公園管理に関する総合的な知識・理解力や実行力等のマネージメント能力がが不可欠なことから、公園管理運営士の一体的・総括的な職能として捉えています。 |
◎公園管理運営士の職能イメージ
【全体・総括】
・公園及びその管理運営の意義、機能、目標等について十分認識している。
・公園及びその管理運営の意義、機能、目標等について十分認識するとともに、
常に公園を取り巻く状況の変化や多様なニーズなどを把握し、対応していく姿勢を持っている。
・都市公園法など関係する法律や諸規定等の内容を理解し、これを遵守した管理運営を実施できる。
・業務をより効果的、効率的に推進、するための方策を検討し、実施することができる。
・管理、実施結果に対する評価を行い、課題を改善していくという公園マネジメントを実施できる。
【維持管理】
・植物管理や施設管理について、実施に必要な知識、技術を持っている。
・管理の作業計画を立て、作業監督の役割も担える。
・公園内での安全管理や事故防止の実践、そして緊急時対応の実行力を持っている。
【運営・サービス】
・公園に求められている利用者サービスや広報、イベントなどを企画し、実施できる。
・環境教育や園内ガイド等についても、公園に合ったプログラムを計画し、実施できる。
【市民参加・協働】
・ランティア等とも良いコミュニケーションをつくることができ,市民参加を促進できる。
・自然環境保全、防災、文化の伝承、クリエーションの場の提供、コミュニティ形成など、
公園の果たすべき役割を理解し、その役割を果たすための取り組みを計画、実施できる。